今回、Solanaの開発会社であるAnza の唯一の日本人エンジニアである小野寺諒(おのでら・りょう)氏を紹介する。Anzaは、ソラナラボ(Solana Labs)の幹部とエンジニアによって設立された開発者のチームだ。
CoinPostによると、小野寺氏は、10歳の頃からプログラミングに取り組んでおり、その後、クリアコード、クックパッド、エモーションインテリジェンス、ユーザーベースといった日本のIT企業でフルスタックエンジニアとして活躍してきた。彼はLinux KernelやGecko、Rubiniusといったオープンソースプロジェクトに積極的に貢献し、特にオープンソースコミュニティに深く根ざした活動を続けてきた。
2021年にCoinPostに小野寺氏が語っていたところによると、当時所属していたSolana Labsで、Solanaチェーンのネットワーク不安定問題の解決に注力していた。Solanaは、急速なユーザーの流入に対応しきれず、いわゆる「成長痛」を感じている段階にある。しかし、これはプロトコルの限界ではなく、ソフトウェアの改善によって解決可能な問題だ。Solana Labsは現在、ノードバージョンのアップデートを通じて、この不安定問題に取り組んでいる。
CoinPostによると、ブロックチェーン業界で働くためには、スタートアップのマインドセットが重要になる。状況が常に変わる中で、臨機応変さが求められるだけでなく、セキュリティミスを犯してはいけないという緊張感も伴う。技術面では、基礎を押さえつつ、常に新しい技術をキャッチアップする能力が必要だ。
また、英語は必須スキルであり、グローバルなプロジェクトでのコミュニケーション能力も求められる。
小野寺氏は、ブロックチェーンに対する強い思想やスピリットも重要であると強調する。ブロックチェーンは、既存の中間搾取の構造に対するアンチテーゼであり、その理念に共感し、コミットできるかどうかが業界での成功に繋がるからだ。
Solana Labs (Anza)は完全リモートでの働き方を採用しており、メンバー間のコミュニケーションは主にSlackやDiscord、Githubを通じて行われる。小野寺氏は、日本の深夜から早朝にかけて作業を行うことが多く、不規則な生活を送ることもあるという。しかし、Solanaに対する強い情熱を持ち続けることで、こうした働き方も楽しんでいるようだ。
Solanaが成長し続けるためには、引き続き多くの人々に使ってもらうことが重要だ。小野寺氏は、Solanaが最終的には意識されないほどのインフラとして、当たり前の存在になることを目指しているとCoinPostのインタビューで語っていた。
今回、8月18日のSuper Tokyoに小野寺氏は登壇する。トピックは「私が過ごしたSolanaの5年間」だ。激動のSolanaの5年間をSuperteam JapanのCommunity Leadであるカマオが聞く。
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