Akshay BDの肩書きは、Solana財団のnCMO、「not Chief Marketing Officer」だ。直訳すると「チーフ・マーケティング・オフィサーではない」になる。
典型的な外資系企業のCMOは、グローバルのマーケティング戦略に多大な影響を持つ。マーケットへのメッセージの出し方、予算の使い方、パートナシップの選定など、CMOを差し置いてローカルマーケットが独自に決められることはない。
Akshay BDは、その状況が嫌なのだ。
なぜ米国やスイス(典型的に財団(Foundation)が拠点を置く場所)に住んでるCMOが、日本市場に関して指示を出せるのか?何を根拠に?米国でバズるメッセージが日本でもバズる保証はないのでは?多くの疑問がAkshay BDの頭に浮かんだ。
外資系企業で働いたことがある人は経験があるだろうが、日本支社の権限は大変小さい(逆に日本に本社機能を持つ会社の場合、海外支社の権限は小さい)。何をするにしても海外本社の許可が必要になる。
程度の差はあるが、例えば数万円の予算を通すのに本社の許可が必要なケースやプレスリリースを英語に翻訳してチェックしてもらい、そのあと日本語にまた直すというかなり面倒なことをしているケースもある。これは明らかに非効率であり、海外の本社機能に対する地道なコミュニケーションの積み重ね、大胆なロビー活動が必要だ。それには数年の月日を要するだろう。しかし、「1年が10年」と言われるクリプト業界では、そのような非効率性は「死」を意味する。
Uberの黎明期のメンバーだったAkshay BDは、中央集権的な管理のもとで行われるグローバルマーケティングに疑問を持っていた。そして、その解決策として生み出したのがSuperteamだ。
2021年12月、インドで初めてのSuperteamが誕生した。仕掛けたのは、世界的に人気なSolana Ecosystem CallのMCを務めるKash DhandaとAkshay BDだ。現在15カ国まで増えたSuperteamは、各国でそれぞれ独自の取り組みをしている。
とにかく開発者が多いインドやベトナム、キャピタルが蠢くUAE、バランスが取れたイギリスやドイツなど、各国の特色にあった戦略を決めるのは、各国のSuperteamだ。nCMOであるAkshay BDは一切口出しをしない。逆に裁量を持つことを進める。現在、15ヵ国のSuperteamは、コミュニティGDPとグローバルハッカソンでの成果、という二つの主要KPIをめぐりしのぎを削っている。
コミュニティGDP(Community GDP)とは、SolanaのSuperteamによる重要な指標の一つで、コミュニティメンバーが相互に作り出す「稼ぐ機会」の総量を指す。これは、報奨金や仕事などを通じてメンバーが得る収入を測定するものであり、コミュニティの経済活動の活発さを示す指標となっている。
Superteamは、Solanaエコシステムの成長を促進するために、各国の代表者が協力して運営するグローバルなコミュニティだ。このコミュニティは、Solana Foundationからの助成金を受け、自国でのSolanaエコシステムの発展を目指している。例えば、Superteam Japanは、日本市場でのSolanaの普及を推進し、メンバーが翻訳、コンテンツ作成、イベント開催などを行うことで報酬を得る仕組みを整えている。
コミュニティGDPを増やすための具体的な手段として、「Earn」と「Grant」の二つのプログラムがありる。「Earn」は、スポンサーが指定する仕事を行うことで報酬を得る仕組みで、「Grant」は申請者が提案したプロジェクトに対して助成金を受ける仕組みだ。これらの活動を通じて、コミュニティメンバーがより多くの収入を得ることができ、それがコミュニティGDPの増加に寄与する。非常にユニークな仕組みが実装されている。
Solanaのグローバルハッカソンは、開発者や起業家が集まり、Solanaブロックチェーン上で新しいプロジェクトやアイデアを競い合うイベントだ。これらのハッカソンはオンラインで開催され、世界中から参加者が集まる。目的は、革新的なプロジェクトを推進し、ブロックチェーン技術の進化を促進すること。
例えば、GrizzlythonやSolana Summer Campなどのハッカソンでは、参加者がさまざまなカテゴリー(モバイル、DeFi、Web3、ゲーム、DAOなど)で競い合い、総額500万ドル以上の賞金やシード資金を目指します。これらのイベントは、プロジェクトの開発を加速させ、優秀なプロジェクトがベンチャー資金を調達するためのプラットフォームを提供する。
詳しくは下記の記事を参考にしてほしい。
ハッカソン中には、ソラナ財団の開発者チームによるオフィスアワー、TwitterスペースやTwitchストリームでのワークショップなどが行われ、参加者がスキルを磨き、ネットワーキングを行う機会も提供されます。また、優秀なプロジェクトはデモデイで投資家にプレゼンテーションする機会も得られるので、興味がある方はぜひご参加ねがいたい。
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